競売でも税金は通常の不動産購入とほぼ同じ
「競売だから税金が安くなる」と思っている人がいますが、残念ながらそんなことはありません。不動産を取得する以上、通常の売買と同じ税金がかかります。
ただし、競売では仲介手数料がゼロ、消費税も個人の売却物件なら非課税という点で、トータルの費用は通常売買より安くなるケースが多いです。税金の種類と金額を事前に把握して、資金計画に織り込みましょう。
登録免許税:所有権移転登記にかかる税金
落札後、代金を納付すると裁判所が嘱託登記で所有権移転登記を行います。このとき登録免許税が発生します。税率は固定資産税評価額の2.0%(土地は軽減措置で1.5%)。
たとえば固定資産税評価額1,000万円の建物なら20万円、評価額2,000万円の土地なら30万円です。登録免許税は代金納付時に裁判所へ納める必要があるので、落札価格とは別に用意しておきましょう。
不動産取得税:取得後3〜6ヶ月で届く
不動産を取得すると、都道府県から不動産取得税の納税通知書が届きます。届くタイミングは取得後3〜6ヶ月後が一般的。忘れた頃にやってくるので、予算に入れ忘れる人が多い税金です。
税率は固定資産税評価額の4%が原則ですが、住宅と住宅用土地には軽減措置があり、実質3%で計算されます。さらに、新築住宅や中古住宅の控除制度を使えば、かなり軽減できることも。
不動産取得税は軽減措置の申告をしないと、満額で請求されます。取得後60日以内に都道府県税事務所で申告を忘れずに。
固定資産税・都市計画税:毎年かかるランニングコスト
不動産を所有している限り、毎年1月1日時点の所有者に課税されます。税率は固定資産税が評価額の1.4%、都市計画税が最大0.3%(合計約1.7%)。
競売で注意したいのは、年の途中で取得した場合の按分です。通常売買では日割り精算しますが、競売では精算の仕組みがありません。1月に落札すれば、その年の固定資産税は前の所有者に請求され、翌年から自分に届きます。
印紙税はかからない
通常の不動産売買では売買契約書に印紙を貼りますが、競売には売買契約書がないので印紙税はかかりません。これは競売ならではのメリットです。5,000万円の物件なら3万円の印紙税が不要になります。
投資用なら確定申告が必要
競売物件を賃貸に出す場合、家賃収入は不動産所得として確定申告が必要です。減価償却費、修繕費、管理費、ローン利息などを経費に計上できます。
競売での取得価格がそのまま取得費(建物の減価償却の基礎)になります。落札価格を土地と建物に按分する方法は、固定資産税評価額の比率で按分するのが一般的です。この按分比率は節税に直結するので、税理士に相談することをおすすめします。
競売物件にかかる主な税金は、登録免許税(取得時)、不動産取得税(取得後3〜6ヶ月)、固定資産税(毎年)の3つ。合計で落札価格の5〜8%を見込んでおくと安心です。
まとめ
競売物件の税金は通常売買とほぼ同じですが、軽減措置の申告を忘れると損をします。不動産取得税の軽減申告と、住宅用家屋証明書の取得は落札後すぐに動きましょう。
税金を含めたトータルの費用感は競売にかかる費用の全てでまとめています。資金調達については競売物件で住宅ローンは使える?をご覧ください。